北海道演劇財団は30周年を迎えました
投稿日:2026年04月01日
2026年4月、北海道演劇財団は設立30周年を迎えました。『演劇をはじめ幅広い分野における創造活動による人材育成と創造環境の充実に努めるとともに、地域文化の振興とまちづくり及び市民活動の促進を行い、もって豊かな地域社会の発展に資することを目的』として1996年に設立された当財団。これまで多くの方々のご協力・ご尽力を得て30周年を迎えることができました。心より御礼申し上げます。
30周年記念事業として、10月に札幌座第64回公演「クリスマス・キャロル」、12月には一般財団法人田中記念劇場財団(ジョブキタ北八劇場)との共催で札幌座第65回公演「冬のバイエル」を上演いたします。
「クリスマス・キャロル」は2010年の初演時にTGR(札幌劇場祭)で大賞を受賞した作品です。今回は札幌で活動する若手俳優の起用をメインにして芸術監督の清水友陽が新たに創作いたします。

「冬のバイエル」は2000年に斎藤歩前理事長がTPS(現札幌座)に初めて書き下ろした作品です。道内・道外の他、韓国・ハンガリー・ルーマニア公演など約80ステージ上演され続けてきたレパートリー作品で、13年ぶりの再演となります。

公演事業に関しましては上記のほか札幌演劇シーズン2026に、斎藤歩が書いた短編小説の朗読作品「すすきのを爪弾く~今は逢えない七夕の憂哀歌」と劇のたまご音楽劇「雪の女王」を出品いたします。
公演以外にも現在「30周年記念誌」の制作を進めています。その他の企画も検討中ですが、詳細が決まり次第順次お知らせいたします。
そして30周年にあたり未来に向けての取り組みも始めます。
ここ最近世の中はさらに先行きが不透明な状況となっています。物価の上昇や人材不足はどの業界にとっても大きな問題ですが、札幌の演劇界も例外ではありません。当財団も資金面・人材面など厳しい部分がありますが、創作現場と劇場の継続・発展に向けて、今できることは何だろうと考えてきました。
そこでスタートするのが「札幌座」「劇のたまご」に続く『中島公園演劇研究場』という新たな創作カテゴリーです。
演劇には「場」が必要です。多様な人が出入りして情報や知識の交換をしたり、議論をしたり、共に考えたり。そのような「場」からアイディアが生まれ、やがて作品になっていく。そんな豊かな時間が流れる演劇の「研究場」が、いまこの街に必要なのではないかと考えました。
とはいえ、資金はありません。でも、演劇財団にはお金に代えがたい環境や人材がそろっています。シアターZOOと併設するスタジオ。斎藤歩が残してくれた、たくさんの演劇に関する書籍とノウハウ。芸術監督の清水友陽の存在。これらを生かして実験と検証を繰り返し、演劇への探求を継続して行う「場」となることを目標とします。
『中島公園演劇研究場』初年度となる2026年度は、試演会と公演を予定しております。どのような作品に挑戦するのか情報公開をお待ちください。
時間はかかるかもしれませんが、地下に潜ってやがて芽が出るのを待つように、この「研究場」から新たな作品が生まれるよう、じっくりと育てていきたいと思います。
これまで皆様に楽しんでいただいた過去の作品を大切にしながら、この先5年後10年後この街にどのような演劇を打ち立てていくのかを見据え、30周年の節目を機に新たな一歩を踏み出します。これからの北海道演劇財団にどうぞご期待ください。
公益財団法人 北海道演劇財団 理事長 磯貝圭子




