東京での急な代役出演に関して、芸術監督からのコメントです。

東京での急な代役出演に関して、芸術監督からのコメントです。

投稿日:2017年07月15日


既に、様々な報道がなされご存知の方も多いと思いますが、7月9日から、急に北海道を離れ、東京の舞台に立っています。(詳細は<http://natalie.mu/stage/news/240710>をご覧ください)

7月6日から東京芸術劇場で公演が始まった「Other Dessrt Cities」の初日の舞台で、私も随分お世話になった名優・中島しゅうさんがお亡くなりになりました。その二日後、主催者から担当マネージャーを通じて、私・斎藤歩に代役として出演のオファーがありました。演出の熊林弘高さん、出演者の佐藤オリエさんら、一昨年まで随分お世話になった東京の仲間たちの窮状を想い、何とか助けてあげられないものかと、7月8日の夜、様々な北海道の方々に相談をし、青森県にも電話をして、7月9日早朝、千歳空港を発ちました。

 今回の急な決断に際して、北海道の様々な方々が「行って来い!」と背中を押してくれました。演劇財団の理事の皆さま、職員・スタッフの方々も大きな決断をしてくれました。いくつかのお仕事を延期したりキャンセルしたり、青森県立美術館の皆さまにも、本当にご迷惑をおかけしました。

一番心配をかけてしまったのが、8月に公演が迫り、まさに7月中は大切な追い込みの時期である、札幌国際芸術祭SIAF参加作品で中島公園のこぐま座前の広場で野外公演する、妖怪フィギュアアートシアター「中島公園百物語」の芸術監督・沢則行さん、スタッフの皆さん、札幌座演出部の面々、出演する40名の子どもたちです。
休演日には可能な限り札幌に戻り、演出・脚本・音楽作曲の作業を進め、お稽古や準備作業が停滞せぬよう、札幌座演出部のメンバーと一緒に着々と前進させてゆけるよう、作業をする予定ですので、お許しください。

初日の舞台が開け、2日目のステージも終わり、何とか皆さんに追いつけることができたような気になっていますが、すべて演出の熊ちゃん、本の早船さん、スタッフの皆さんがつきっきりで私の稽古に早朝から深夜まで付き合ってくれて、また、寺島しのぶさん、佐藤オリエさん、麻実れいさん、中村蒼くん、素晴らしい俳優さんたちが、辛抱強く私の不出来な芝居を待ち続けてくださったお陰であり、何よりも、中島しゅうさんが正確なデッサンと設計図を遺してくださったからこそ、こんな短期間で皆さんが待ってくれていた地平に辿り着くことができたのだと思います。
これ以上皆さんをお待たせするわけにはゆきません。もっと先へ先へ、道なき道を千秋楽の7月31日迄、進み続け原作の輝きに磨きをかけ続けるために、全力を注ぐ覚悟です。

8月1日からは北海道に戻り、8月の「中島公園百物語」、9~10月の「空知る夏の幻想曲」ツアー、更に、道内各地でのワークショップ、シアターZOOの劇場運営に全力を注がせていただきます。

多くの激励のメッセージやコメントを頂き、ありがとうございます。

2017年7月15日

公益財団法人 北海道演劇財団 常務理事・芸術監督 斎藤歩

公演詳細は → http://www.umegei.com/other-desert-cities/


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