作:別役実 演出:柄本明
<あらすじ> 舞台中央に大きなダンボールの箱が1個、他は何もない。何もない、場所に次々とやってくる五人の紳士たちと2人の女が繰り広げる非日常な展開の数々・・・。 しかし、そのひとつひとつは私たちが常日頃、体験していることと深く結びついている。登場人物たちの会話に耳を傾ければ、「ハッ!」と何かに気づいて、劇場を飛び出してしまう人もいる・・・かも。 作者の別役実は日本の不条理演劇を確立した第一人者であり、日本の現代演劇を語るときに、けっして外すことのできないビックネームです。幻想的で独創的な作風が特徴で登場人物が「男1」「男2」など、固有名詞をもちません。また、「小さな家と五人の紳士」はサミュエル・ベケットの「ゴドーを待ちながら」をモチーフに、1979年に書かれた芝居です。作品のテーマは、おそらく「いま、ここに居ること・・・」。発表当時より現在の方が、私たちにとって、より切実な問題になっているのではないかと思います。若い役者たちの所在のない身体によって、そのことを明確に表現し、人間関係の支配と被支配という問題についても考えられればと思っています。 ★公演は終了致しました。
●劇団HP● http://www.tokyo-kandenchi.com/